こんにちは。
レザーマイスターのnobです
今日はレザーのシワはどうしたらいいの?
という質問にお答えしたいと思います
えええ~っ
レザーにアイロン???
かけられるんですか?
皆さん驚きます(^^♪
でも特別なことではなく
レザーウエアはアイロンで
仕上げるので私たちにとっては
普通のことなのです
4つのポイントをおさえればラムレザーのアイロンは失敗しません。
- ポイント①表から
- ポイント②あて布をする
- ポイント③スチームNG【最重要】
- ポイント④押し掛け(アイロンを横に引くのではなくスタンプで押すような感じ)
詳しく解説しますので参考にしてみてくださいね。
最後、わかりやすい動画もあります。
全国の大手百貨店でオリジナルブランド『nobstyle』を展開中。
レザーマイスターとして全国の百貨店出向きお客様にご紹介しています。
ショップチャンネルにも出演。
[レザーの商品開発][レザー専門の営業から販売]両方の業務に30年以上携わっている人はいないので知識や経験においては日本でもトップクラスだと思います。
そんな私がラムレザーの豆知識やメンテナンス、お客様のお悩みについても書いていきいと思います。ぜひ参考にしてみてください。
ラムレザーのシワはアイロンできれいに!低中温でスチームは絶対NG
ラムレザーはアイロンがかけられるとお話しするとほとんどの方は
「レザーにアイロン?」
と驚かれます。
そもそも皮革は素材も製品も仕上げはアイロン。
実はとっても簡単です。
①皮革面が上になるようにアイロン台に平らに置く
裏からと書いてあるサイトもありますが、私たち専門家は表からアイロン仕上げをしていますので表を上にして問題ありません。
(プリント加工など特殊な素材は販売店にお尋ねください)
まずは平らにセットしてください。
裾がシワになってしまったレザーのワイドパンツです↓
②ハンカチ等であて布をする
ハンカチで構いませんのであて布をしてください。
直アイロンはNG
念のため、ハンカチが色落ちしないことを確認してくださいね。
③アイロンに水を入れないで低温~中温にセットする←最重要
レザーはスチームがNGです。
アイロン内に水が残っていないか念のため確認してください。
これだけ守れれば失敗はありません。
低温~中温にセット。
④押し掛けをする
アイロンは左右に引っ張らず、上から軽く押し当ててから移動する押し掛けの方法でアイロン掛けをしてください。
左右に引っ張ると伸びる可能性があります。
押す力の方を少し強めにしてもらうときれいにかかります。
生地のアイロンも同じですが、1か所にずっととどまっていると焦げや縮みの原因になります。
※アイロンの温度が高く押す力が強いほどきれいになりますが、焦げや縮みの原因になるので様子を見ながら温度設定してください。
1回アイロンをかけてこんな感じです。
店頭に出すのにはあと2-3回仕上げしますが、一度で結構いい感じになります。
一度でシワが伸びない場合は何回かトライしてください。
もともと付いている強い折りジワはプロがやっても無理ですので自然のアジとして楽しむ方が得策です。
最後に動画あり
まとめ ラムレザーのアイロンは簡単。シワもきれいになる。
いたって簡単ですよね。難しいことはひとつもありません。
私にとってはワイシャツの方が難儀かな笑
大事なのは「表から」「あて布」「スチームNG」「押し掛け」の4つです。
基本ラムレザーはアイロンはかける必要なし
私は自分のラムレザーのジャケットやコートに一度もアイロンをかけたことはありません(^^;
吊るしておくと自分の重みである程度キレイになるし、そんな着ジワもレザーならではのアジ。
アジを楽しみたい人は特別アイロンがけをする必要はありません。
裾回りなどのシワをきれいにしたい人はこの4つのポイントを頭に入れてやってみてください。
少しツヤが出て美しく仕上がります。
【追記】
先日この記事を読み実際にアイロンをかけてみた、という読者から質問がありました。
「記事通りにやってみましたがあまりきれいになりません。どうしたら良いでしょうか」
レザーのシワを伸ばすのにはアイロン以外の方法がありません。
もともとの折りシワはプロでも直しにくい。
シワが伸びたと思っても時間が経つと戻ってしまいます。
天然素材のアジとして諦めてください。
シワがひどい場合は1度かけて吊るしておき、少し経過してからまたかける。
これを何度か繰り返してみてください。
押しかけの際、体重をアイロンに乗せてみるのも効果が上がると思います。
温度を高くする場合は焦げや縮みに気をつけてください。
素材に注意
プリントなど特殊素材はプリントがはがれる可能性があります。目立たないところでテストして大丈夫なら「低温」をおすすめします。
またスエードは起毛が寝てしまうのでアイロンを軽くかけたあと軽くブラッシングして毛を立たせてください。
レザーの種類は様々ですので目立たないところでテストすることをお勧めします。
合皮は加工も素材も様々ですので目立たないところで確認してください。
溶けたり劣化する場合があります。
お客様が本革と思って購入した商品が実は合皮だった、という事例がしばしばあるので自信がない場合は品質表示や洗濯ネームの組成を要チェック。
レザー専門メーカーから購入した商品は間違いなく本革ですので安心してください。
このようにレザーのアイロンは難しい作業ではないので必要であればトライしてみてくださいね。
ご相談窓口はコチラです。
レザーウエアで相談したいこと
などありましたらお気軽にどうぞ。
プロのおすすめツール
アイロンがけをすると、色々目につきます。
※おすすめツールは画像をクリックするとAmazonに飛びますのでご利用くださいね。
汚れが気になる場合
レザー専用の汚れ落としを使ってみてください。
様々出ているのでお好きなものでいいのですが、選び方がわからないという方は私が20年余り使っている汚れ落としをご紹介しますので参考にしてみてください。
色々な汚れ落としを使いましたがこれが一番きれいになるので家にも職場にもありますが、仕事先の備品にも必ず入っています。
ボタンが緩んでいる
自身でも取り付けることができます。
ただし、通常の針だと縫うのが大変です。
三角針を持っていると力も半分で済みます。
お安いので 持っててもいいかもしれません。
ボタンの付け方はコチラ
保管のハンガー
保管は滑らず肩が出ないハンガーで
ハンガー選びのコツはハンガーの角が鋭角ではないもの。
すこしズレると角が飛び出て皮革もその部分が飛びでてしまいます。
細いのになかなか優秀なハンガーです。
女性ものなら通常肩幅は38~42cmぐらいで作られるいる商品が多いので、肩幅に合ったハンガーを選んでください。
このハンガーなら多少大きくても袖の方に入り込み、角が出っぱらないので問題ないと思います。
私はMAWAのハンガーを使ってます。
皮革製品だけでなく、ニット・カットソーなどすべてコレ。
20本セットで2回買いましたが足りないぐらい。
アパレル業界長いですが、このハンガーが一番です。
優秀なアイロン
職人さんはこのような「ドライアイロン」を使います。ピシッとかかります。
熱伝導が早く先端の形状が鋭いので動きがスムーズ。
長年愛されているモデルだけありますね。
ちなみにワイシャツなども先端が細いので細かいところもかけやすくビシッと決まります。
アイロン台で仕上がりが変わります
アイロン台は平面のものがほとんどですが、このような馬をプラスして持っていると楽なだけでなく仕上がりが違います。
平面のアイロン台ではかけにくい袖や丸みのある部分にも使えます。
ワイシャツ・ブラウスなどもプロの仕上がり。
持ってると家事のスキルも上がります。
少しお値段しますけど、一生使えるので日々のストレスを考えたら損はないかも、です。
レザーに関するご相談はコチラから
お気軽にお問合せくださいね。
レザーウエアに関する質問はこちらへどうぞ
※素材も作りも様々ですのですべてに答えられるかわかりませんがわかることはなんでもお答えいたします。
お客様相談窓口はコチラ専門スタッフがお答えします